ご葬儀の流れ

ご葬儀の流れ

1. ご逝去 ご遺体の搬送

医師が死亡を確認したら、死亡診断書を発行します。

2. ご遺体の安置

ご遺体がご自宅に戻ってきたら、故人のお布団に安置をいたします。

3. 納棺

通夜会場に搬送する前に、ご遺体を棺に納めます。

4. お通夜

納棺後、会場に移動し、お通夜を行います。

5. 葬儀・告別式 出棺

葬儀・告別式を行い、続いて出棺となります。

6. 火葬

火葬を行い、ご遺骨を骨壷に収めます。

7. 精進落とし 繰上げ初七日

火葬後、精進落としを行います。

ご逝去、そしてお通夜まで

ご逝去

法的な死亡の確認は医師の診断によってなされる物です。早急にご連絡をお取りください

(1) 医師から「危篤」との診断を受けた時ご家族、ご親戚の方などに連絡をします。
死亡の診断をお受けになられましたらすぐに、ご家族、ご親戚などへ連絡をします。
※お伝えする内容はメモ書きにしておいた方が良いでしょう。

「死亡診断書」の受け取り

医師から「死亡診断書」を受け取ります(不慮の事故などの時には、「死体検案書」を受け取ります)。
市町村役所へ「死亡届」を提出する際、「死亡診断書(死体検案書)」の添付が必要になります。
また、「死亡届」の手続き終了後、「火葬(埋葬)許可証」を受け取ることになります。

病院への支払い

病院への支払いは亡くなられた日か、その翌日に済ませることが一般的に多いようです。

末期の水

新しい筆の穂先や、ガーゼ、割り箸の先に自糸で巻き付けた脱脂綿等に茶碗の水を浸して故人の唇を湿らせます。故人のご家族、ご親戚、親しい友人の順に「末期の水」をとります。

お清め=湯潅=清拭

ご遺体のお清めをします。これを「湯潅」「清拭」と言います。
ご遺体の全身をアルコールやお湯で丁寧に拭き清めます。また、耳・鼻・肛門などに綿を詰めます。

着替え

「着替え」とはご遺体を「死化粧」「死装束」にすることです。白装束に着替えさせて髪を整え、爪も切り、男性は髭をそり、女性は薄化粧をします。尚、着替えの際に故人が生前好んでおられた衣服を着せることもあるようです。

逆さごと

ご逝去後の儀礼には日常の作法・慣習を逆にしているものが多くあります。それらを「逆さごと」と呼びます。逆さごとには、着替えを「左前」に着せること、湯灌の作法で水にお湯を入れて湯温を調整する「逆さ水」などがあります。「逆さ屏風」といのは安置したご遺体の枕元に、屏風を逆さまに立てる作法です。

喪主の決定

喪主を決めます。妻(夫)や長男など、故人との縁が最も深い方が喪主となることが多いようです。また、お通夜・葬儀式・告別式をどのように執り行うのかを決めます。 (宗旨宗派の確認、お葬式全般の依頼先、おおよそのスケジュールなどを決めます)

忌中札

ご自宅の表には「忌中札(紙)」を掲げます。ご自宅以外でお通夜・ご葬儀を行う場合、ご遺体をお棺に移す「納棺の儀」の後、式場へとご遺体をお送りすることが多いようです。この場合も、ご自宅では「神棚封じ」をして表に「忌中札(紙)」を掲げます。
※近年は、忌中札(紙)を略することもあるようです。

神棚封じ

ご遺体をご自宅にお迎えするまでに、神棚に白い紙を貼る「神棚封じ」(=「神棚隠し」)をします。また、派手な絵や額・置物を片付けます。尚、ご自宅でお通夜をする場合には祭壇を設ける部屋を決めます。弔問客をお迎えできるように玄関・各室内も整理しておきます。

早急にご連絡をお取りください

【町内会代表者】
死亡の事実と、お通夜の日時・会場を連絡します。

【親威縁者、故人と親しい方】
死亡の事実と、お通夜の日時・会場を連絡します。 (特に、お通夜前に来て頂きたい方には、早めに連絡します)

【葬儀社などへ連絡】
依頼概要を決定します。

【宗教者への連絡】
死亡の事実と、お通夜の日時・会場を連絡します。
※葬儀式・告別式の日時・会場が決まっている場合は、同時に連絡します。

ご安置

ご自宅にお迎えしたご遺体は、「北枕」(または「西枕」)にして安置し、顔を自い布で覆います。ご遺体のそばに白木の台、または白布を掛けた小机を置き、線香、ろうそく、花などを供えて「枕飾り」とします。地域・宗旨宗派により、屏風を逆さまにして立て(「逆さ屏風」)、魔除けの「守り刀」を置くこともあるようです。

お世話役代表の決定

お通夜・ご葬儀の進行を円滑に行うためには、早めにお世話役代表を決めることが大切です。ご遺族は、世話役代表を含めて多くの方にご助力をお願いすることになります。

戒名・法名・法号

故人が生前に戒名・法名・法号をいただいていない場合は、僧侶に相談して決めていただきます。一般的には枕経から納棺までの間に、僧侶が戒名・法名・法号を決めます。

枕経

仏式では「枕飾り」の後、僧侶にお願いしてご遺体の枕元でお経をあげていただきます。

納棺

「納棺」は「死装束」「死化粧」を済ませたご遺体を、家族全員で静かにお棺へと移すことを言います。ご遺体の周りに故人の愛用品や好物などを添えます。 (燃えない物、例えば金属・宝石類などは入れません)

お通夜・ご葬儀・告別式のスケジュール決定

1. お通夜・葬儀式の日時・会場
依頼した葬儀社と連絡を取り、お通夜での祭壇の設置場所。設営時間などを決定します。(お葬式全体の規模・予算・段取りなども決めていきます)

2. 寺院との連絡
仏式では、お通夜・葬儀式でお経をあげて頂きます。

3. 火葬場との連絡
火葬場の休みの日などに注意し予約を入れます。

お通夜の前に準備はお済みですか?

1. ご親戚・ご友人・関係先・町内会へのご連絡
2.「死亡届」と「火葬(埋葬)許可証」の申請と受理
3. 新聞の訃報記事への対応
4. 遺影写真のご用意(正面を向き、生前の面影が忍ばれる写真)
5. 喪服・数珠などのご用意
6. ご寺院(神社・教会)の方と、来ていただける時間・人数、送迎が必要かどうかなどを確認
7. 世話役代表とのご相談、並びに、各種係員へのお願いと確認(お寺さま係・受付係・案内係・会計係・携帯品預かり係・接待係・調理係・車両誘導係など)
8. 生花・花環・供物などの準備
9.「通夜ぶるまい」の準備 (「通夜ぶるまい」とは、お通夜後の会食のことです)
10. 遠方より来られる方の、宿泊先などの手配

弔間の受付

受付係は弔間に訪れた方に芳名帳へのご記帳をお願いします。その後、祭壇が設置してある部屋へとご案内します。喪主・親族は、弔間に訪れた方にお礼を申し述べます。

お通夜の式次第

1. ご遺族・参列者の着席
2. 僧侶の入場
3. 読経
4. 僧侶のご焼香
5. 喪主、故人と近しい親族の順番でご焼香
6. 参列者のご焼香
7. ご焼香が一巡りした後、喪主または親族代表のお礼の挨拶
8.「通夜ぶるまい」へのご案内
9.「お開きの挨拶」(参列者がお引取りになる少し前に、喪主または世話役代表は簡単なお礼を述べます)
10. お手伝いいただいている方への感謝の礼を伝えます。

上記は、仏式の一例です。
※ 地域、宗旨宗派により、順序・内容が異なることがあります。

僧侶への心遣い

僧侶が「通夜ぶるまい」の席に出られない時は、食物の折り詰めとお茶菓子の包みお渡しします。尚、僧侶への心遣いは一度葬儀社の方などに相談して極力早めのご対応するのが良いようです。

神式の場合(概略)

神式ではご逝去の後で末期の水をとり、お清め、死化粧、死装束を施します。ご自宅では神棚封じをして表には喪中札を掲げます。ご遺体を北枕に安置して、顔を白布で覆います。「納棺の儀」「柩前日供(キュウゼンニック)の儀」が続きます。神式の「通夜祭」式次第は、手水(チョウズ)の儀/斎主着席・喪主着席/献餞(ケンセン)・祭詞奏上/玉串奉奠(ホウテン)/斎主拝礼/一同退出、となります。

続いて行う「遷霊祭(センレイサイ)」は故人の霊を「霊璽(レイジ)」(仏教の位牌に当たる)に遷し鎮める儀式です。家中の明かりを消した上で、斎主が遷霊詞を唱え、霊のうつった霊璽を仮霊舎(カリミタマヤ)におさめます。

キリスト教の場合(概略)

カトリックでは、ご逝去の前に神父が「終油の秘蹟」(=「塗油式」)を行います。この儀式は、罪の許しと祝福への願いに関わります。ご逝去の後胸の上に手を組み、そこに十字架とロザリオを置きます。
その後、「納棺式」、「前夜祭」などを行います。お通夜に当たる儀式には聖歌/聖書朗読と説教・お祈り・焼香・献花・祈願(出棺)聖書朗読、となります。プロテスタントでは、ご逝去の前に牧師がパンと葡萄酒を信者に与える「聖餐式(セイサンシキ)」を行います。この儀式は、キリスト者であることの厳粛な祝福と関わります。ご逝去の後、ご遺体の上に聖書を置きます。その後、「納棺式」「前夜祭」などを行います。
お通夜に当たる儀式は賛美歌・祈祷・聖書朗読・奨励・お祈り・主の祈り・祝福、となります。
お通夜・ご葬儀の儀礼は、地域・宗旨宗派などにより異なります。詳しくはお問い合せください。

ご葬儀と告別式

ご葬儀・告別式の前に一準備はお済みでしょうか

お通夜の式次第

1. 喪主、ご遺族代表の挨拶文
2. 喪主、ご遺族・親戚、参列者の座席の配置
3.「火葬(埋葬)許可証」(火葬場で必ず必要です)
4. 世話役代表、各種ご担当係へのお願いと打ち合わせ
5. 弔辞をいただく方へのお願い
6. ご葬儀の進行係・司会者との打ち合わせ(進行係・司会者は、依頼した葬儀社の方が勤めることが多いようです)

・焼香の順番と弔電を読み上げる順番
・会葬礼状や心付けの準備
・火葬場の時間確認と配車手配 等

7. ご寺院(神社・教会)とのスケジュール調整・ご葬儀に来ていただく時間と人数・火葬場に同行していただく人数・迎車の必要性の有無 等
8. 会食の有無に合わせた準備
9. 遠方より来られる方の宿泊先などの対応

ご葬儀と告別式

仏式でのご葬儀ではご遺族が故人の成仏をお祈りする儀式となります。また、告別式というのはご遺族や故人と親しかった方が故人と最後のお別れを告げる儀式です。
浄土真宗では、身心の死滅は、同時に仏の願力により浄土へ生まれさせていただくことです。
従ってご葬儀は故人の生前を偲んで哀悼の念に基づいて行われます。(宗派により、その意味合いが異なる場合があります)

ご葬儀の式次第

1. 一同着席
2. 開式の言葉(進行係の方による)
3. 僧侶(導師)の入場
4. 読経
5. 弔辞
6. 弔電の読み上げ
7. 僧侶(導師)のご焼香
8. 読経
9. 喪主・親族、会葬者のご焼香 (「焼香帳」に沿ってお名前が読み上げられる場合もあります)
10. 僧侶(導師)の退席
11. 喪主または親族代表による挨拶
12. 閉式の言葉(進行係)

告別式の式次第

1. 僧侶(導師)の入場
2. 開式の言葉(進行係の方による)
3. 読経
4. 一般参列者のご焼香 (ご遺族の方は、参列者一人一人に黙礼します)
5. ご帰宅される参列者に、係りの方が会葬返礼品などをお渡しします。その中に、「会葬礼状」を添えることが多いようです。
6. 僧侶(導師)の退場
7. 閉式の言葉(進行係) 上記は、仏式の一例です。

別れ花と石打ち

ご葬儀後、出棺のためお棺を祭壇から降ろします。「別れ花」とは、ご遺族とごく親しい縁者の方がお棺を囲み、お供えの花をご遺体の周囲に捧げることです。その後、お棺に「石打ち」(=「釘打ち」)をします。石打ちは、小石でお棺に釘を打つことです。尚、近年石打ちはなくなる傾向にあります。

出棺と見送り

お棺はご遺族や親しい方の手によって霊柩車まで運びます。喪主がお位牌、ご遺族の一人が遺影を持ちます。お棺を霊柩車に乗せ終えると喪主(または親族代表)は参列者に対し感謝の言葉を述べ、お礼の挨拶とします。挨拶の間、遺族はお位牌や遺影を胸あたりに掲げて、参列者の方へと向けます。

火葬場へ

喪主・ご遺族・故人と近い関係の方の順に分散して乗車し火葬場へ向かいます。通常は僧侶にご一緒して頂くことが多いようです。

火葬場への到着

火葬場の係りの方がお棺を霊柩車から降ろします。このとき喪主は係員に「火葬許可証」を渡します。

納めの式と火葬

「納めの式」とはお棺を火葬炉に移す前に行う故人との最後のお別れのことです。僧侶が同行されているときは読経を勤めていただきます。火葬には一時間から二時間を要します。

骨あげ=拾骨

「骨あげ(=拾骨)」の作法には二人が一組になって一緒に一つのご遺骨を拾い骨壺に納める作法と、二人のうち一方がご遺骨を拾い上げてもう一人の方へと渡し、その方がご遺骨を骨壺へと納める作法とがあります。喪主と、次に故人と縁の深い方とが一組となり、またそのほかの方も、故人と縁の深い方の順に一組となり、ご遺骨を拾い上げていきます。まず初めにご遺骨の歯を、次に足から上半身へと進みます。最後に喪主ともう一人の方で「のど仏」を骨壺に納め、頭のご遺骨でフタをします。
※宗旨宗派により異なることがあります。

分骨

分骨をご希望の場合はあらかじめ、葬儀社の担当者に伝えておきます。分骨用の骨壺を用意することになります。

「火葬許可証」の受け取り

「骨あげ」の後で係員から火葬済みの証明(印)のある「火葬許可証」を受け取ります。骨壺と一緒にして大切に保管します。納骨するときに必要となります。

キリスト教の葬儀式次第(概略)

・カトリックの場合は

1. 開祭(入祭の典礼讃歌/献香/集会祈願)
2. 言葉の典礼(聖書第一朗読/詩篇//福音書朗読/説教/共同の祈り)
3. 感謝の典礼(奉納祈願/奉献文/主の祈り/平和の讃歌/聖体拝領/拝領祈願)と進み、「告別式」「埋葬の祈り」などが続きます。

・プロテスタントの場合は

1. 奏楽
2. 賛美歌
3. 招詞(「アーメン」)
4. キリエ(神への呼びかけ)
5. 詩篇頌
6. 聖書朗読
7. 賛美歌
8. 故人略歴
9. 説教
10. 賛美歌
11. 頌歌
12. 祈り
13. 得祷
14. 祝福
15. 弔辞・弔電
16. 遺族代表の挨拶
17. 献花告別と進み、「納棺の祈り」「葬送の祈り」「納骨埋葬の祈り」などが続きます。

神式の葬場祭式次第(概略)

神式の場合は「葬場祭」「発柩祭」「祓いの儀」「火葬祭」「埋葬祭」「帰家祭」「直会(ナオライ)=会食」と続きます。「葬場祭」次第は、手水(チョウズ)の儀・斎主着席・喪主着席・献僕(ケンセン)・祭詞奏上・誅歌(ルイカ)奏楽・玉串奉霙(ホウテン)・斎主拝礼・一同退出、となります。
近親者らが霊柩を霊興に移します。 宗旨宗派・地域などの違いにより、各儀式の内容や順序などが異なることがあります。詳しくはお問い合せください。

ご遺骨のお迎え

留守居役はお棺を見送った後で「遺骨迎え」の準備をします。部屋を整理して「お清め」の支度をします。「お清め」は火葬場から帰られたご遺族や緑者の方が玄関先で塩の上を踏んで家に入る場合や、塩を使わない場合も多いようです。宗旨によっては、全く塩を使いません。

中陰壇とあと飾り

留守居役はご遺骨をお迎えするため「あと飾り」をした「中陰壇」の準備をします。中陰壇というのは、火葬場から帰られたご遺骨を安置する祭壇のことです。小机を白布で被いあと飾りして中陰壇とすることもあります。ご遺骨・白木の位牌・遺影を安置し、線香・ろうそく・供物などを添えます。

会食

お葬式の後にご遺族はお世話になった方へ慰労と感謝として、会食のおもてなしをします。
この会食を「お斎(トキ)」と言います。「お斎」とは、仏事法要後の会食のことを言います。「精進料理」の意も含めても用います。

精進落し

故人への供養としてご遺族は、酒や生ものを口にしないお勧めをします。このお勧めの期間は、本来、忌明けまでです。そして精進を終える日に「精進落し」(=「精進あげ」=「忌中払い」など)の会食を催します。但し近年、「葬儀式後の会食」や「初七日法要の会食」を「精進落し」の席とすることも多いようです。

お葬式の終わりに

お世話いただいた方にお礼を述べ、引き継ぎなどを確実に行います。

Ⅰ. 世話役・会計係などの方から、各種受け取るものがあります。

1. 香典と香典袋
2.香典・供物の控え帳
3. 弔辞文・弔電
4. 芳名帳・名刺
5. 会計記録帳・残金
6. 支払いを立て替えていただいている方への精算
7. 忘れ物の有無 等

Ⅱ. 領収書の整理・・・・・・病院への支払いを含め、ご臨終からお葬式に関わるすべての領収書をまとめておきます。(領収書がない場合、詳細をメモとして残します。)

Ⅲ. 僧侶とご親戚の方との間で、法要や納骨の日時などについてご相談しておきましょう。

忌中・喪中とご追悼

挨拶回りの準備

ご葬儀後2~3日中に「挨拶回り」へ赴きます。事前にお伺い先へは連絡しておきましょう。

1. ご寺院等
2. 世話役代表の方・お世話をいただいた方
3. ご親戚
4. ご近所の方
5. 故人と特に親しかった方

会社関係の方

・故人の勤務先

勤務先への挨拶回りは、故人の公的手続きも同時進行となります。前もって必要なものや用意するものを確認します。勤務先へは、ご自宅にある「身分証明書、会社の鍵やバッチ」「社会保険証、厚生年金手帳」と共に「印鑑」を持参することが多いようです。 勤務先では「給与、退職金、持ち株、団体保険や埋葬料、遺族年金」などの対応を進めていきます。

死亡通知とお礼状

「死亡通知」をご都合がつかずお通夜・ご葬儀のご連絡ができなかった方へお送りします。お通夜・ご葬儀の後で一般参列者の方に「会葬礼状」をお渡ししなかった場合には、早めに「会葬礼状」をお送りします。

基本台帳の整理と作成

ご遺族の方はお葬式後に「死亡通知」「お礼状」「香典返し」「法要」「補助金申請」「遺産相続」「税控除」「確定申告」などの諸手続き滞りなく行うために基本台帳を作成・整理してください。

1.「芳名帳」(「名刺」なども一緒にします)
2.「広範な関係者名簿」(「死亡通知」「年賀欠礼挨拶状」などのため)
3.「香典帳」(「供物帳」「香典袋」なども一緒にします)
4.「会計記録台帳」(各種領収書も必ず整理しておきます)

初七日

「初七日法要」とはお葬式後に行う大事な供養のことです。故人のご冥福を祈り、御住職にお経をあげていただきます。最近は葬儀式と連続して行うこともあります。

遺言書

遺言書の有無を確認します。遺言書は、財産・相続・身分に関する公的証言になりす。民法が定める遺言は「公正証遺言」「自筆証書遺言」「秘密証書遺言」と「危急時遺言」「隔絶地遺言」があります。最も新しい日付のものが有効になるなど、細かな法規がありますから弁護士や家庭裁判所等に相談されるのが良いでしょう。

ご位牌とお仏壇

「中陰壇」に安置する「白木位牌」は忌明け以降は「本位牌」となって、お仏壇に安置することになります。本位牌には、塗り位牌や繰り返し位牌があります。またご位牌は、戒名等を入れなければなりませんから早めに準備します。
浄土真宗では位牌は用いず御住職にお願いして、法名軸か過去帳に故人の法名を書いていただきます。ご自宅にお仏壇がない場合、忌明け法要の前に求めることが多いようです。尚、新しい仏壇は、御住職に開眼供養(真宗では「おわたまし」と言う)していただく必要があります。
※宗旨宗派により、細かな相違があります。僧侶の方などにご相談ください。

忌中と喪中

「忌中」とは仏式では「四十九日」の忌明けまでを言い、神式では「五十日(祭)」の忌明けまでの期間のことを言います。また「喪中」の期間は、仏式でも神式でも故人が亡くなられてから1年後の命日までとなります。喪に服する期間ご遺族には、慶事・祭礼などへの出席を差し控えます。
キリスト教においては、信者となった時神と共にある者へと生成すると孝えます。従って、肉体の死は神とあることの一つの過程ですので、忌明けの儀などがありません。但し、故人を偲ぶ会などを開きます。

忌明けと中陰供養

仏式の法要は「中陰供養」「年忌法要」とに分かれます。
「中陰」は故人の来世が決まるまでをさし、亡くなられた日から49日日までのことを言います。
「中陰供養」は「初七日」(亡くなられた日を含め七日日)、「二七日(フタナノカ)」、「三七日(ミナノカ)」、「四七日(シナノカ)」、「五七日(ゴナノカ)=三十五日(サンジュウゴニチ)」、「六七日(ムナノカ)」、「七七日忌(シチシチニチキ)=四十九日(シジュウクニチ)」です。
日数は亡くなられた当日を含めて七日ごとになります。地域によっては、「逮夜(タイヤ)」の重視から、一日早い法要となります。「初七日」「五七日(イツナノカ)」「七七日忌(シチシチニチキ)」などが重要とされています。「四十九日(シジュウクニチ)」が「忌明け法要」の日です。四十九日をもって「中陰壇」は取り払います。「忌中札」を取る日は、原則的にはこの日です。
他に「百ヶ日」「月忌法要」なども重要です。(「三十五日(サンジュウゴニチ)」をもって忌明けとする場合もあるようです)

忌明け法要の準備と式次第

会場・日時が決まりましたら、出席を願う方へ案内状を出します。法要後、会食を執り行う場合、その準備もします。
式次第は

1. 僧侶の入場
2. ご遺族代表の挨拶
3. 読経
4. 焼香(読経の途中から始めます)
5. 法話
6. 会食

などです。

形見分け

故人が生前に愛用していた品々を、親族や故人と親しくしていた方に「形見分け」としてお贈りします。忌明けの日、またはそれ以降にお贈りします。故人よりも年上の方には、本人からご要望がない限りはお贈りしないことが礼儀です。

香典返し

「香典返し」には一般参列者がお通夜・葬儀・告別式の会場から帰られる時お渡しする「即返し」(=「当日返し」)と、忌明け後にお贈りする「後返し」(=「後日返し」)とに分けられます。
「後返し」(=「後日返し」)では、「香典帳」(「供物帳」「香典袋」)を確認し、誰にどのような物をお贈りするかを決めます。通常、「半返し」と言われていて、香典の金額の半額を目安とします。(但し、故人並びに、ご遺族の社会的立場などにより異なります)

神式の「霊前祭」

神式では「霊前祭」「式年祭」とに分かれます。「霊前祭」は「翌日祭」「十日祭」「二十日祭」「三十日祭」「四十日祭」「五十日祭」「清祓いの儀(キヨメハライノギ)」「合祀祭(ゴウシサイ)」そして、「百日祭」と続きます。「五十日祭」が「忌明け」の儀式です。 近年、「五十日祭」と「清祓いの儀(キヨメハライノギ)」「合祀祭(ゴウシサイ)」を同日に執り行うことが多いようです。「清祓いの儀(キヨメハライノギ)」は、清めの儀式です。「神棚封じ」の自紙をはずします。「合祀祭(ゴウシサイ)」は、故人の「霊璽(レイジ)」(仏教の位牌に当たる)を「御霊舎(ミタマヤ)」に移し「霊璽」が祖先の霊と一緒になる儀式のことです。

キリスト教の場合

カトリックでは「追悼ミサ(命日祭)」を執り行います。故人の命日から3日日・7日日・30日日・1年目等に、故人と親しかった方をお招きします。教会聖堂やご自宅を会場とし、聖書の朗読、聖歌の合唱などを行います。その後神父、参会者の方とお茶会を開き、故人を偲びます。

プロテスタントでは、命日の1週間目か20日日、またはlヶ月後の「召天記念式(祭)」などに「記念会」を執り行います。「記念会」は故人と親しかった方をお招きし、ご自宅などで開きます。家庭聖壇にご遺影を置き、生花を飾ります。牧師の祈祷と説教(聖書朗読など)、賛美歌の合唱などを行います。故人を偲び、その人生を神に感謝すると共に、ご遺族を励ますためのお茶会を催します。

納骨とお墓

ご自宅に安置するご遺骨は「四十九日「百々日」または遅くとも「一周忌」までに納骨します。
一般的に、ご遺骨を最終的に安置する場が「お墓」です。「納骨式」には、ご親戚と故人と親しい方に出席をお願いし、僧侶にお勤めをしていただきます。線香、ローソク、お花、桶、柄杓(ヒシャク)などを用意しておきます。(宗派により用意するものが異なります。僧侶にお伺いください)
納骨には火葬済みの証明のある「火葬許可証」と「印鑑」が必要です。新たに墓地をお求めになる場合、「寺院墓地・公営墓地・民族墓地」の3種から選ぶことになります。
また、「慕碑・墓石」を決め、悼石に刻印する文字を決めます。お墓が整った後、僧侶に「建碑式」をお願いし、「開眼法要」のお勤めをしていただきます。このとき、同時に納骨式を執り行うことが多いようです。尚、お墓が準備できるまで、ご遺骨を「納骨堂」に安置することも多いようです。寺院の納骨堂、公営・民営の納骨堂があります。また永代にわたりご遺骨を管理する、納骨堂形式の室内墓所などもあります。

一周忌

一周忌は、故人が亡くなられた日からちょうど一年後の、同月同日(「祥月命日(ショウツキメイニチ」」に執り行います。この日以降、ご遺族の喪中機関が終わります。

一周忌法要の準備

一月忌法要の同時・会場を決め、ご親戚や故人と親しかった方へ案内状をお送りします。「祥月命日」当日が難しい場合、それ以前の日に執り行います。また、会食の準備もします。会場は、寺院やご自宅の場合が多いようです。この日にお菓参りをすることが一般的です。

一周忌法要の式次第

1. 喪主、または遺族代表の挨拶
2. 読経
3. 焼香
4. 法話
5. 会食

と続きます。

年忌法要

仏式の「年忌法要」では「一周忌」と「三回忌」「七回忌」「十三回忌」「十七回忌」「二十三回忌」(「二十五回忌」「二十七回忌」)「三十三回忌」「五十回忌」「百回忌」と続きます。
なお、「三回忌」以降は、亡くなった時から2年目を「三回忌」、6年目を「七回忌」、12年目を「十三回忌」と数えます。

神式の「式年祭」

神式は「霊前祭」「式年際」とに分かれます。「式年祭」は「一年祭」「三年祭」「五年祭」「十年祭」(「十五年祭」)「二十年祭」(「二十五年祭」)「三十年祭」「五十年祭」「百年祭」と続きます。
※ 教派・地域の相違により、異なることがあります。

キリスト教の場合

キリスト教においては年数が決まった儀式は特にはありません。但しご逝去の1年後、3年後などに天に召された故人を偲ぶ会やお茶会などを催します。

各種書類と書式・手続き

返却・解約

チェックシート

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勤務先

「身分証明書」「会社の鍵やバッチ」などの返却

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市町村役所

「老人保険医療受給者証」「印鑑登録カード」「市民カード」などの返却

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福祉事務所

「無料パス」「身分証明書」などの返却

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警察・公安委員会

「自動車運転免許証」などの返却

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発行元各所

「会員証」「クレジット・カード」などの返却(または解約)

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都道府県・旅券課

「パスポート」に穴をあけてもらい、無効なものとする

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発行元各所

「会員証」「クレジット・カード」などの返却(または解約)

※勤務先では「死亡退職届」「扶養控除移動の届け」などの手続きや、「退職金」「社内預金」などの精算手続きも行います。
※特に、会員費・年会費などが発生するカードは、契約の停止も行います。
※「クレジットカード」の精算などでマイナスの財産が出る場合、相続との関係も注意します。上記以外の返却・解約手続きの有無も、ご確認ください。

健康保険と国民健康保険

チェックシート

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勤務先

健康保険に基づく、「埋葬料(または埋葬費)」か「家族埋葬料」のどちらかの請求手続き(管轄は社会保険事務所です)

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市町村役所

国民健康保険に基づく、「葬祭費」の請求手続き「市民カード」などの返却

Ⅰ.「社会保険」では、故人が保険加入者本人の場合「埋葬料(または埋葬費)」、扶養家族の方の場合「家族埋葬料」を申請します。請求手続きの窓口は、故人の勤務先のことが多いようです。(遺族の方が、社会保険事務所へ赴く場合もあります) 尚、故人が社会保険加入者のとき、扶養家族の方は国民健康保険への加入手続きが必要となることがあります。

Ⅱ.「国民健康保険」では、「葬祭費」の申請が必要です。請求手続きの窓口は、市町村役所の国民健康保険課となります。
※請求手続きを取らない場合、「埋葬料(または埋葬費)」「家族埋葬料」「葬祭費」のいずれも、故人が亡くなられた日から2年後に受給権利が失効します。詳しくは各窓口にご確認ください。

名義変更

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市町村役所

「世帯主変更届(故人が世帯主の場合)」「市民カード」などの返却

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電話会社

名義変更、電話帳の名前の変更(解約)、「携帯電話」などへの対応

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電力会社

名義変更

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ガス会社

名義変更

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テレビ会社

名義変更(NHK、ケープルテレビなど)

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陸運局

自動車税納付義務者の名義変更、「自動車の移転登録」などへの対応

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地主・家主

借地・借家の名義変更

※名義変更が必要なものには、財産相続と関わるものが多くあります。
「自動車税納付義務者の名義変更」「自動車の移転登録」「借地・借家の名義変更」などのほかに、
「銀行預金」「郵便預金」「債券・社債・国債」「不動産」などがあります。(【相続】をご参照ください)
上記以外の名義変更手続きの有無も、ご確認ください。

年金

チェックシート

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社会保険事務所

厚生年金に基づく、「遺族厚生年金」の請求手続き

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市町村役所の国民年金課

国民年金に基づく、「遺族基礎年金」「寡婦年金」など、または「死亡一時金」の請求手続き

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共済組合事務所

共済年金に基づく、「遺族共済年金」の請求手続き

Ⅰ. 故人が、「厚生年金」「国民年金」「共済年金」など、どの年金に加入しているのかを確認します。

Ⅱ.「厚生年金」(会社員などが加入)では、「遺族厚生年金」の申請が必要です。一般的には、故人の勤務先での手続きがあります。勤務先を管 轄する社会保険事務所が窓口です。
※故人の死亡後5年以内までに申請手続きを取らないと、「遺族厚生年金」の受給権利を失います。

Ⅲ.「国民年金」(事業主などが加入)では、「遺族基礎年金」「寡婦年金」などのほか、遺族の条件に対応し、「母子年金」「遺児年金」などに分かれます。請求窓口となる市町村役所の国民年金課で、それぞれの方がどのタイプの年金となるのかも、ご確認ください。
※故人の死亡後5年以内に申請手続きを取らないと「遺族基礎年金」「寡婦年金」の受給権利を失います。
※故人の死亡後2年以内に申請手続きを取らないと「死亡一時金」の受給権利を失います。

Ⅳ.「共済年金」(公務員、教師などが加入)では、「遺族共済年金」の申請が必要です。故人の勤務先での手続きが必要となります。窓口は、共済組合事務所です。
※故人の死亡後2年以内に申請手続きを取らないと「遺族共済 年金」の受給権利を失います。
詳しくは、各窓口にてご確認ください。

年金と労災保険

チェックシート

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労働基準監督署

労災保険に基づく、「葬祭料」「葬祭給付」「遺族補償年金」の請求手続き

Ⅰ.「労災保険」は、仕事をしているとき(勤務時や通勤時)に亡くなられた場合の保険です。「葬祭料」「葬祭給付」並びに、「遺族補償年金」の請求が必要です。
※故人の死亡後2年以内に申請手続きを取らないと、「葬祭料」「葬祭給付」の受給権利を失います。
※故人の死亡後5年以内に申請手続きを取らないと「遺族補償年金」の受給権利を失います。
詳しくは、勤務先、並びに労働基準監督署にて、ご確認ください。

生命保険

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生命保険会社

生命保険契約に基づく、保険金の請求手続き

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郵便局

簡易保険契約に基づく、保険金の請求手続き

Ⅰ.生命保険には、民間の生命保険会社の「生命保険」や、郵便局の「簡易保険」、勤務先で入る「団体保険」、経営者の「経営者保険」などのほかに、「生命共済」(生協など)、「国民共済」(全労済)などがあります。「保険証書」をご覧になり、故人と契約している保険とその契約内容などをご確認ください。
故人の死亡連絡と必要書類を提出する窓口は、保険契約している各機関・会社です。
保険金の受け取りの請求は申告制です。早めに連絡を取り、故人の死亡日後、2ヶ月以内に手続きを進めておくことが多いようです。
※申請期限は、故人の死亡日後、3年以内(「生命保険」)、5年以内(「簡易保険」)です。
※保険金は、財産相続に関わりますので、その点に関しても対応する必要があります。
※「生命保険つき住宅ローン」にも、ご注意ください。「保険金」の請求手続きが必要です。
詳しくは、各窓口にてご確認ください。

相続

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司法書士など

「相続同意書」「遺産分割協議書」の作成など

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税務署

・相続税の申告(故人の死亡日から10ヶ月以内)
・故人の所得税確定申告(故人の死亡日から4ヶ月以内)
・医療費控除による税金の還付請求(故人の死亡日から5年目を過ぎると権利を失います)

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郵便局

相続した貯金の支払い請求または、名義変更非課税貯蓄名義人の死亡届

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銀行

相続した預金の支払い請求または、名義変更非課税貯蓄名義人の死亡届

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証券会社

相続した「株式・債券」などの名義変更、非課税貯蓄名義人の死亡届

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法務局・登記所

相続した不動産の名義変更

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特許庁など

特許、商号、商標、意匠権などの名義変更

Ⅰ. 故人からの相続財産がどのような内容か確認します。現金、預貯金、有価証券、土地、家屋、貴金属類、特許権、意匠権などの他、生命保険などからの死亡保険料などが含まれます。マイナス財産の有無も確認しましょう。全体として、マイナスの相続となる場合、相続を放棄することができます。尚、相続税の中告は、故人の死亡日から10ヶ月日以内に行います。
※既に購入済みの、仏壇・仏具や墓地・墓石などは、相続財産には入りません。

Ⅱ. 法的に有効な遺言がある場合、遺言に従い遺産の相続を行います。有効な遺言の形式には、「公正証書遺言」「自筆証書遺言」「秘密証書遺言」と「危急時遺誇」「隔絶地遺言」があります。遺言を作る段階、並びにそれを有効な遺言として扱う手続きには、細かな法的規定があります。弁護士や家庭裁判所に相談されるのが良いでしょう。

Ⅲ. 遺言がない場合、民法で定める「法定相続人」(配偶者・子・故人の親・故人の兄弟など)により、「法定相続」が行われます。法定相続での遺産分割例には、以下のような場合があります。
1. 相続人が配偶者と子どもの場合配偶者(2分の1)と残りを子(2分の1)
2. 相続人が配偶者と故人の直系尊属(親)の場合配偶者(3分の2)と残りを故人の直系尊属(3分の1) ※子がいないと仮定したケースです。
3. 相続人が配偶者と故人の兄弟姉妹の場合配偶者(4分の3)と残りを配偶者の直系兄弟姉妹(4分の1) ※子、並びに直系尊属がいないと仮定したケースです。
4. 相続人全員で行われる、遺産協議の合意によって、民法の規定以外の遺産配分も可能です。

公的な事務手続は、故人、並びにご遺族の方の状況により、細かく規定されています。必要書類の有無、事前に用意するものなど、各機関の担当窓口などで、正確に確認していくことがよいようです。

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